熱中症対策のスポーツドリンク・経口補水液は必要?

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熱い時期には熱中症対策として水分補給が不可欠です。

スポーツドリンクや経口補水液を取ることは大切で こまめに水分補給をしなければなりませんが取り方には注意が必要です。大量に飲んだり ちょこちょこと小まめに飲むのはやめましょう。

スポーツドリンクと経口補水液

スポーツドリンクや経口補水液の成分を確認してみましょう。

あるスポーツドリンク

砂糖(国内製造)、果糖ぶどう糖液糖、果汁、食塩/酸味料、香料、塩化K、乳酸Ca、調味料(アミノ酸)、塩化Mg、酸化防止剤(ビタミンC)
栄養成分(100mlあたり):エネルギー 27kcal 炭水化物 6.7g 食塩相当量 0.12g カリウム 20㎎ カルシウム 2mg マグネシウム 0.6㎎

ある経口補水液

ブドウ糖(国内製造)、果糖、食塩/クエン酸(Na)、塩化K、リン酸Na、塩化Mg、甘味料(スクラロース)、香料

エネルギー10kcal、タンパク質0g、脂質0g、炭水化物2.5g、食塩相当量0.292g、カリウム78mg、マグネシウム2.4mg、リン6.2mg

砂糖が多く含まれているのがわかります。砂糖の取りすぎは むし歯の原因のもなりますし体への悪い影響もあります。またスポーツドリンクは酸性が強いです。酸性と聞いて理科の実験で聞いたことのあるphを思い浮かべた方も多いのではないでしょうか?

phを簡単に説明

リトマス試験紙で酸性とアルカリ性を調べたことやペーパー試験紙の色の変化でphを数値化したことがありませんか?pH 試験紙は、水溶液に浸し、試験紙の色の変化から pH を測定することができます。

ものを溶かした水のことを水溶液といいます。例えば塩水、砂糖水、お酢 など。
水溶液がは酸性・アルカリ性・中性という性質に分けることができます。
酸性の水溶液は、酸っぱく、アルカリ性の水溶液は、苦い味がする傾向があります。
それぞれの性質は、目視では確認できませんが、水溶液中に含まれる水素イオン(H+)の量(濃度)に
よって決まり、水素イオン濃度を表す指数を pH(ピーエイチ・ペーハー)と呼びます。
pH 値が7より小さい水溶液は酸性、pH 値が7より大きい水溶液はアルカリ性、pH 値が7の場合は
中性です。

ここで本題です。

お口の健康とスポーツドリンク

お口のphはどれくらいだと思いますか?

phは7で中性です。

胃酸はph1~2

歯の表面のエナメル質は硬くて丈夫ですが酸に弱いです。
pHが低いほど、つまり、口の中が酸性になる程、歯の表面の硬いエナメル質が溶けやすくなります。pH5.5以下で歯が溶け始めますが、スポーツドリンクのpHは3.5です。食酢が3ですからかなり低いです。

その他では、砂糖の入っていないお茶などを除き、ほとんどの清涼飲料水はpHが低いです。果汁100%で3-4、乳酸菌飲料も同様、コーラはpH2.2-3です。
アルカリイオン飲料と書いてあっても酸性です。

飲み物や食べ物が口に入ると必ず お口の中は酸性になります。そのたびに歯は少しずつ溶けてしまいます。数時間かけて お口の中は中性にもどり唾液の働きで歯が修復されます。ダラダラ飲みやダラダラ食べは口の中がずっと酸性が続くので歯は溶け続けるばかりです。
歯にとっては こまめに水分補給は水が一番です。

スポーツドリンクはポイントを押さえて上手に使いましょう。

運動中は更に注意が必要です。

運動中は口呼吸になることで 口の中が乾燥しがちです。この状態は虫歯菌が増殖するのに絶好の環境になっています。更にスポーツドリンクや栄養補助食品などを摂取すると、糖質が虫歯菌のエサとなってますます虫歯リスクが高まります。

アスリートにとって歯は大切です。歯にいたみがったり歯がグラグラしていては力が入らないことは想像できると思います。上下の歯がしっかり噛み合うことで体幹が安定することがわかっています。それによって筋肉への神経伝達がよくなり握力やジャンプ力など瞬発的な筋力が高まると考えられるのです。

飲み物の酸性度 飲み物はどれくらい歯に悪い?

phの数値が小さい程 酸性で歯を溶かす力が強くなります。

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